いつごろからか、保育士は給与が低いというイメージを持っている人も少なくありませんでした。しかし近年、待機児童問題が深刻な社会問題として浮き彫りになったことに伴って、給与をはじめとする保育士の待遇面の改善が全国的に前向きに検討されてきています。最近の求人情報を見ると、正社員の給与が20万円以上の保育園が増えています。
求職中の人に限らず、現在働いている保育園よりもお給料が高いところに転職したいと考えている現役の人も、求人サイトなどでチェックしてみてはいかがでしょうか。保育士イコール薄給の時代は終わりを迎え、今後ますますやりがいを持って働ける職種となるべく、国や地方自治体そして経営側が動きはじめているのが求人情報から伝わってきます。
保育士の年収はどのくらいか
厚生労働省の平成30年賃金構造基本統計調査によると、保育士の年収の全国平均はおよそ350万円となっています。ただしどの職種にも言えることですが都道府県によって差があり、最も高いところと低いところでは100万円以上違います。まずは自分の住んでいる地域の平均年収を調べ、それから求人情報に記載されている年収を比較するとよいでしょう。
また保育施設や役職によっても当然違いが出てきて、保育所と認定こども園では月給に数万円の開きがあります。同じ保育所でも、公立と私立では月給はさほど変わりませんが賞与に大きな差が出ます。さらに資格の有無でも給与が違うのは言うまでもありません。
給与と労働環境が見合っているか
なるべく給与の高いところで働きたいという人ばかりかというと実はそうでもなく、給与とライフスタイルのバランスが取れているのが理想だと考えている人のほうが多いのが実状です。保育士は圧倒的に女性が多く、仕事だけではなく家事や育児と両立することになります。協力的な男性が増えてきたとはいえ、育児は特に母親の出番がどうしても増えてしまいます。そのため、給与はそれほど高くなくても時間に融通のつけやすい職場を希望する人も少なくありません。
最近の求人ではそのような働く女性の目線に立った待遇の保育園が目立ってきており、正社員ではなくても高い時給で募集しているところもたくさんあります。給与面だけではなく仕事でもプライベートでも輝ける働きやすい職場を、求人情報を端から端まで目を通して決して妥協せず希望に叶うところ探してみましょう。